この記事では、会社のパソコンの寿命について、そして会社のパソコンの故障に備える方法を紹介します。会社のパソコンは、コミュニケーションからデータ管理、開発業務まであらゆるところで使用される、会社にとって重要な機器です。
しかし、会社から支給されているパソコンにも寿命があります。会社のパソコンの寿命やその原因について知っていれば、その原因がパソコンのOSなのかハードウェアなのか判断することも可能です。
また、単にパソコンの寿命や故障ではなく、OSやハードウェアの劣化・古いバージョンのために、即買い替えが必要な場合もあります。そこでこの記事では、パソコンの寿命や買い替えの目安となるOSやハードウェアの特徴についても紹介します。
この記事を読んで、現在のパソコンの状態を知っておきましょう。
1.パソコンの寿命を把握しておきましょう(パソコンの寿命は3-5年)
パソコンの寿命は、使用頻度や使用環境、メーカーや品質によっても異なりますが、一般的に3-5年と言われています。パソコンの寿命を迎えてしまう原因の多くは、ノートパソコンであれば、バッテリーやHDDの消耗です。
デスクトップパソコンの場合は、各部品の消耗やWindowsやアプリなどの進化による、互換性の問題が寿命を左右します。以下は、それぞれの項目について詳しく説明します。
1.1 ノートパソコンの寿命
ノートパソコンの寿命には、バッテリーの劣化が大きく関わってきます。使用頻度にもよりますが、バッテリーは充放電を繰り返すことで劣化し、使用時間が短くなることがあります。
そのため、充電しても起動時間が極端に短くなったり、充電ができなくなったりする場合は、バッテリーの寿命が近づいているサインです。また、HDD(ハードディスク・ドライブ)も時間の経過とともに摩耗し、故障のリスクが高まり、パソコンの寿命を左右します。
1.2 デスクトップパソコンの寿命
デスクトップパソコンの場合は、部品の摩耗やWindowsなどのOSや各種ソフトウェアの進化による、パソコンの互換性の問題が寿命を左右します。やや、分かりにくいかもしれませんが、ノートパソコンのようにバッテリー切れはないが、パーツやOS・ソフトウェアが古くなり寿命を迎えるというものです。
よく、古いパソコンでは、新しいソフトウェア(アプリ)やWindowsがスムーズに動かない場合があります。そのため、快適な動作やセキュリティ、最新の機能を利用するためには、新しいパソコンへの買い替えが必要になることもあります。
1.3 メーカー保証の考慮も重要
パソコンの寿命は、メーカーの保証期間を参考に考えることができます。パソコンのメーカー保証は、普通1年までで2年目以降は有償となり、3年保証・5年保証などが選べる場合もあります。
パソコンのメーカー保証は、自然故障のみに限られる場合が多いです。これは、パソコンの経年劣化が原因で故障するものを指します。メーカーによっては、追加で「偶然の落下」「破損」「水濡れ」等に対応する保証も有料で用意されています。
メーカーによっては自動延長サポートというものもあり、申し込んでおけば自動的に1年単位でサポートを延長可能です。このように、メーカー保証により、だいたいの会社のパソコンの寿命を知ることが可能です。
1.4 データバックアップの重要性
パソコンの寿命を把握したら、パソコンの寿命を延ばすことも大切です。それには、保守契約や定期的なメンテナンスが重要です。保守契約では故障時の修理・交換がサポートされ、定期メンテナンスではソフトウェアのアップデートなどが含まれます。
また、データの損失を防ぐためにはバックアップが必須であり、NASの活用がおすすめです。NASはネットワークに接続されたストレージで、自動バックアップ機能やミラーリングなどにより、物理的な機器の故障にも備えることができます。
2.パソコンの寿命ではなく、すぐに買い替えが必要な場合
サポートの終了しているWindows8.1やHDDモデルのパソコン、および充電がほとんどできない・または全くできないバッテリーを持つパソコンは、買い替えが必要です。以下にそれぞれのケースについて詳しく説明します。
2.1 Windows 8.1のパソコン
Windows 8.1は古いバージョンのWindowsです。2023年の時点で、Windows 8.1は既にサポートが終了しています。またWindows11は、一部の古いハードウェアで動作する場合もありますが、コンピューターウィルスへの感染や互換性の問題が発生する可能性があります。
最新の機能とセキュリティを利用するためには、Windows11へのアップグレードがおすすめです。
2.2 HDDモデルのパソコン
HDD(ハードディスク・ドライブ)は、※SSD(ソリッドステート・ドライブ)に比べて読み書き速度が低く、起動時間やアプリの動作速度も遅くなる可能性があります。現代のパソコンでは、15年くらい前からSSDが標準的なストレージデバイスとして採用されており、高速な動作を可能にしています。
もし、使用中のパソコンがHDDモデルである場合、SSD搭載パソコンにアップグレードすることで、パフォーマンスの向上や故障のリスクを低くすることが可能です。
※SSDは、データの保存にフラッシュメモリを使用しており、HDDのように物理的な動作部分がないため、静かで処理速度が速い・消費電力が少ない・衝撃に強い、などのメリットがあります。
2.3 バッテリーが機能しないパソコン
ノートパソコンのバッテリーが機能しない場合、パソコンは充電できず、ACアダプターからの外部電源に頼る必要があります。また、数分でバッテリーが切れてしまうという場合、パソコンを持ち運ぶことが難しくなります。
バッテリーの寿命が尽きてしまった場合、バッテリーの交換が必要です。ただし、古いパソコンの場合、互換性の問題や部品の入手困難さから交換できない可能性もあります。その場合には、新しいパソコンの購入がおすすめです。
3. 何が原因でパソコンが寿命となるの?
ここでは、何が原因でパソコンが寿命になるのか説明します。パソコンの寿命は、ハードウェア(SSD、メモリ、バッテリー、、ディスプレイ、電源ユニット、USB)の消耗が大きく影響します。また、Windowsの起動が遅いというのも、寿命の兆候である可能性が高いです。
Windowsの起動が遅くなる原因の一つは、ストレージの劣化です。ストレージ(HDDやSSD)は、長時間使用すると機械部分が劣化しスムーズなアクセスができなくなり、Windowsの起動が遅くなってしまいます。特にHDDはSSDよりも速度が遅く、劣化が進むと起動に何分もかかることがあります。
電源ユニットは、一見すると地味なパーツですが、電気を供給するという大切な役割があり、故障すると大変です。電源ユニットは、バッテリーのように長時間の使用や、過度な負荷をかけるような使用で劣化することがあります。そのため、電源の入れっぱなしや過度な電源のON/OFFは控えた方が得策です。
以下は、ハードウェアの劣化しやすいパーツです。
3.1 ハードウェアの摩耗
パソコンのハードウェア部品は使用するうちに摩耗します。これは、他の家電製品と同じです。特に、電源ユニットや冷却ファン、HDD・SSD・などの動作部品は摩耗が進み、故障する可能性があります。
3.2 HDD・SSD
HDDやSSDはデータの読み書きを行うために使用されるストレージデバイスです。HDD・SSDには寿命があり、これらのストレージは劣化しやすいパーツです。ストレージデバイスは、データの書き込み回数に応じて性能が低下することがあります。
3.3 メモリ
パソコンのメモリは、データの一時的な保存や処理に使用される重要な部品です。メモリには寿命があり、劣化や故障によってパソコンの性能が低下することがあります。また、古いパソコンにWindows11や最新のアプリをインストールすると、メモリの容量が足りずに動作しない可能性もあります。
3.4 バッテリー
ノートパソコンやタブレットに搭載されているバッテリーは、充放電を繰り返すことで寿命に近づきます。極端に持続時間が減ったり、バッテリー切れになると交換が必要です。バッテリーは、最もパソコンの寿命の原因になるパーツでもあります。
3.5 ディスプレイ
パソコンのディスプレイは、時間の経過とともに輝度や画質が劣化することがあります。輝度や画質は、作業の支障になることがあります。最新のLEDディスプレイなら、輝度や画質に優れ、かつ低電力で長持ちするものが多いです。
3.6 電源ユニット
デスクトップパソコンやノートパソコンの電源ユニットは、電力を供給する大切な役割を果たしています。長時間の使用により、電源ユニットが故障することがあります。デスクトップパソコンの場合は、交換が可能ですが、ノートパソコンの場合は買い替えが必要です。
3.7 USBや電源などの物理プラグ
パソコンのUSB端子などの接続部品には、使い方により劣化や故障の原因になることがあります。プラグの挿し抜き回数や使い方により、接触不良・ケーブルが断線するなどのトラブルがあります。
4.まとめ
ここまで、会社のパソコンの寿命や買い替えが必要なパソコンについて説明してきました。Windows11の登場により、高性能なスペックが要求されるようになり、それ以前のパソコンでは動作が遅い場合が多いです。しかし、パソコン買い替えまでの間は、消耗や故障を防ぐような使い方をしたり、保証期間を改めて確認するなどの対策も必要です。そして、パソコンを買い換える場合は、高品質なCPU・メモリ・SSDが搭載されたパソコンを購入することをおすすめします。